ブランディング

ブランドといえば、ファッションブランドや高級車ブランドを思い浮かべるかもしれません。ブランドは、その名前を見たり聞いたりした時に、頭の中に浮かぶイメージです。先生一人の診療所でも、「先生なら安心」、「先生が言うなら間違いない」と言われる信頼関係を築いているなら、立派なブランドです。

 

ブランドが「あるべき姿のイメージを作る」ことに対して、ブランディングはそのブランドを伝える活動です。

 

先生はどんな思いで開業されましたか?この地域でどんな患者様を元気にしたいと考えましたか?

 

その夢を診療所の将来あるべき姿(ビジョン)として描いて、スタッフや患者様に明確に示しましたか?先生でなければ提供できない価値、それを地域や患者、そして働くスタッフとの約束として伝えること、それがブランディングです。    

ビジョンの実現

ビジョンは、将来どんな組織になっていたいか、地域でどんな存在になっていたいか、つまりゴールを示したものです。

 

それが、わかりやすい言葉で、具体的に示されていれば示されているほど、実現の可能性が高まります。逆にいえば、ビジョンが示されていなければゴールが見えません。いくら先生がビジョンを描いていたとしても、スタッフと共有することができなければ、実現は難しいでしょう。

    

【経営理念】

ビジョンが具体的なゴールのイメージであるのに対して、「経営理念」は、経営者(院長)および組織の価値観や信念を言葉に表したものです。

 

事業戦略の策定やスタッフの行動指針のもととなる判断基準です。「経営理念」として明文化していなくても、院長がこれまで大切にしていた考えや普段からスタッフやに話している想いを改めて言葉にしてみるとわかるでしょう。    

 

強みの見える化

 自院の強みは何でしょうか?それはどうして強みと言えるのでしょうか?

 

注意していただきたいのは、院長やスタッフが強みと思っていることが、患者様や周りの方からは、評価されていないことがあることです。

 

どうすれば、強みを確認できるでしょうか?それは、患者様や周りの人に聞いてみることです。

逆に、自院では当たり前のことで、強みでも何でもないと思っていても、他院ではコストやスタッフの能力によりできない場合には、気がつかないうちに他院との差別化になっていることもよくあります。

自院の強みは、「競争力の源泉」となります。正しく認識し、見える化することで、ブランディングにつながります。

 

自立した組織作り

クリニックで一番難しいことの一つが組織作りかもしれません。 

院長には、医師と経営者の2つの役割があります。 医師としての役割だけでも、診療時間以外に、院長自身の医療情報の収集や学び、医療スタッフの教育、地域の医師会での仕事に多くの時間を割く必要があります。

 

しかし、開業して初めて気がつくのは、クリニックの経営にはさまざまなスタッフの力が必要であり、経営者として日々、さまざまな決断をしなければならないことでしょう。

 

勤務医であった時には、経営陣でなければ、日々の診療以外の看護師や事務スタッフの採用、育成、医療に必要な機材や備品の購入、委託業者との契約など、医療機関の運営上必要な業務には、ほとんど携わっていなかったかもしれません。しかし、開業するとクリニック経営の業務全てが院長の責任のもとに行われることになります。スタッフ同士のトラブルや患者からのクレームにも院長が対応することが求めれられます。

 

自立した組織づくりの第一歩は、クリニックとしての「理念」「ビジョン」を定め、発信していくこと、そしてそれに基づき、クリニックの運営方針を定め、中で働くスタッフの役割を決め、任せていくことです。任せることによって、スタッフが育ち、自走できる組織になります。